マラソン初心者の方へ!練習方法や初フルマラソン注意点まとめ
みなさん、こんにちは。ランニング大好きわたぞうです!
マラソン初心者の方に向けて、練習方法や初フルマラソンの注意点をまとめてみました!
ジャンプできる目次
季節ごとのフルマラソン対策
秋のフルマラソン対策は6月から始めるのがGood
ずばり、秋のフルマラソンで結果を出したいのであれば、練習は春からが理想。
6月から練習というのは“最低限”なのです。
当時、タイムが上がることがとにかく楽しかった時期があります。
サブ3.5を意識し、あっさりと3時間17分でゴールできた大阪マラソン(当時のPBは3時間31分)を快走した5~6年前は、夏場どころか、春からよく走っていました。
隙あらばジョギングの日々で、秋にはすでに体は絞れていた当時。あのときの情熱や、何処。
特に、春のハーフマラソン後から、ジムでの練習+日々のジョギングは欠かさず練習していなかったことが大きいでしょう。
「練習量」や「練習日数」×「レースへの情熱」は、練習方法やフォームさえ間違っていなければ、レースタイムを必ず上げてくれます。
練習のモチベーションを保つことも大事ですが、とにかく「秋のフルマラソンに好走するんだ」という強い気持ちが当時はあったのが「好走」の秘訣だったんでしょう。
秋のフルマラソンの好走は「夏場の練習」だけでは難しい?
秋のフルマラソンといえば、涼しくなりつつある11月が理想でしょう。
ただ、夏場だけの練習量で「PB更新」となると、なかなか手厳しいものがあります。それは「スタミナ面」よりも「スピード面」です。
目標タイムのレベルが上がれば上がるほど、いかにスピード持久力をつけるかが大事になりますが、このスピード持久力をつけるためには、絶対スピードを上げなければいけません。
絶対スピードを上げるための練習は、春が理想。そして、夏はスピード持久力とスタミナ面を養成する時期で、秋に走り込みとスピード面の両方を意識したトレーニングに移行するというのがセオリーです。
なので、夏場から本格的にスタートしたとしても、「暑くてやる気が出ない」ということはもちろん、目的が「スピードをつけること」か「根性! スタミナ強化や!」の二択になりがちです。
できれば夏場には、すでに“どちらか”はベースとして練習をこなせている、というのが王道パターンでしょう。
秋のフルマラソンで好走するための春から秋の練習
経験談でしか語ることができませんが、季節分けで以下の練習が個人的には納得がいく秋のフルマラソンをこなせました。
- 短い距離でのインターバル(200m or 400m)
- ペース走10km(息切れするペースで一定のペースが保てるペース)
- ハーフマラソン出場
- 雨の日はジムで筋トレ+トレッドミル走
- トレッドミル走ではゆっくり長く or レースペース&傾斜1%30分のどちらか
- 夏は起伏コースでスタミナづくり(15~20km)
- スピードトレーニングでインターバル1000mを5本
- ペース走の回数を増やす(心拍に刺激)
- ゆっくりジョギングで距離に慣れていく
- 10kmマラソン出場(スピードの確認)
- 距離走(30kmペース走)を週末にこなす
- スピードトレーニングは頻度をやや下げ、距離走に重点を置く
- 距離走&ピーキング
- 本番
あくまで経験談ですが、当時はこの調整が「秋のフルマラソン」で好走するパターンでした。
なので、もしまだ秋のフルマラソンに向けて練習できていないというランナーは、せめてジョギングから取り入れてみてください。
6月は梅雨入りなどもあって練習へのモチベーションも下がりがちです。できれば、春からモチベーション維持&目標設定をすることが、秋のフルマラソン快走となるでしょう。
目標設定やモチベーション維持は、秋のフルマラソンには大切です。
ぜひ6月から練習を本格的に計画を立て、秋のフルマラソンでは笑顔でゴールしてくださいね。
フルマラソンがうまく走れない人の特徴
駅伝からハーフマラソンまでは得意なのに、フルマラソンになると「いつも満足した走りができない」という方も多いのでは?
かくいう筆者もその一人で、「30kmの壁」どころか、ハーフ地点ですでにトラブルを起こすケースも。
実はフルマラソンがうまく走れない人には、ある一定の特徴がありそうなんです。
スピード型のランナーとは何か
俗に言う「スタミナ型」と「スピード型」ではそもそも練習のアプローチが違いますよね。
スタミナ型に多いのが、休日にはLSDなどを中心にし、平日もポイント練習以外はのんびりと走る“走るのが大好き”タイプ。
100kmマラソンなどにも出場する「強いランナー」の共通点として、長く走ることがとにかく好きというタイプはフルマラソンでも大崩れしにくいですよね。
逆に、「スピード型」のランナーは若い人に多い傾向があります。
そもそも「スピード型」は、心肺機能+ストライドの広さを利用して、LTペースよりも速いペースで押すことが得意なランナー。
有酸素運動よりも、無酸素運動に近いスピードで押すことに“快感”を覚えやすいのも、スピード型ランナーといえます。
ただ、このスピード型ランナーが、いわゆる「30kmの壁」などにもぶち当たりやすい特徴があるんです。
フルマラソンが苦手な人の特徴はコレ
小さな駅伝大会では区間賞。5kmも17分台で、10kmマラソンのベストも35-36分。
ハーフマラソンは82-83分で押せるにも関わらず、フルマラソンともなるとサブスリーも難しいというランナーは、少なからずかなりいるはずです。
実はこれ、一定の傾向があるはずなんです。「できる練習」さえこなすことができればサブスリーという目標は達成できるはずなので、以下の項目に心当たりがあれば“フルマラソンが苦手なランナー”といえるかもしれません。
- 短気である
- 食べるのが早い
- 仕事を早く終えることができないとストレスを感じる
- 負けず嫌いである
- 勝負事が好き
- 「速い」という言葉に敏感である
- 60分のジョグより40分の10km走が好き
- やっぱり短気
5個以上は当てはまったのでは!?
フルマラソンを走りきるには練習のアプローチの見直しも
「自己紹介乙」ですが、もちろん筆者は8個全部です。
日ごろ、ゆっくり走ることに罪悪感がある、あるいはゆっくり走るのが退屈と感じるランナーは、ロング走もついついペース走になりがちでしょう。
たとえば、30km走を2時間2分~5分で走ることが“サブスリーをする”という指標にはなるのですが、その後の12.195kmをどのようにメイクするかまでは頭に入っていないランナーも多いのではないでしょうか。
要は、「ゆっくり走る」ということを疎かにしていると、フルマラソンでは痛い目にあう可能性も高まるということです。
もちろん、もともとの心肺機能が突出している、あるいはスピードが桁違いに速いという方は別です。
ただ、フルマラソンで「スピード型」のランナーに起こりやすいのが、「脚のトラブル」。
痙攣、故障、ガス欠、ペースメイクのミスはよくある失敗でしょう。
「ゆっくり走れば速くなる」は、あながち嘘ではないのかもしれませんね。
短気な筆者、夜まで仕事をしていることもあり、「ジョギング」がいつの間にか「ビルドアップ走」になっていることもしばしば。
でも、やはりフルマラソンを走りきるには“長い時間体を動かす”ということを、体に覚えさせることも大事なんです。
LSDも、アプローチの仕方次第では、フルマラソンの「大きな武器」になりえます。
もし筆者と同じようなランナーさんがおられれば、ぜひLSDをご一緒していただければと願うのでありました。
マラソン前の調整方法!マッサージやカーボは不要?
フルマラソン1週間前というのは、マラソンランナーが“もっとも神経を使う週”といってもいいですよね。
いくらフルマラソンの経験数が多くても、調整法に苦労するランナーも多いはずです。
雑誌やネットで推奨される「カーボローディング」や「マッサージ」って、意外とこだわりすぎな方も多いなというのが筆者の個人的な考えなんです。
お酒も飲む、カーボローディングもしない、マッサージもして疲労もそれほど抜かない。
ちょっとしたフルマラソン前の調整法で、意外とマラソンの走り方は変わってきます。
マラソン前の調整でカーボローディングをしない理由
古典的カーボローディングにせよ、最近流行りのプチカーボローディングにせよ、それほど炭水化物にこだわらないのが筆者。
というのは、過去記事でも何度か挙げたように、カーボローディングで2点失敗しているからなんです。
- ウェイトオーバー
- お腹下し
後者は生理的なものなので仕方がないですが、前者は明らかに間違ったカーボローディングのせいでした。
試したのが、古典的カーボローディングで、月曜日~水曜日の夜は炭水化物はオールアウト。全く摂取しませんでした。
体重も2kg落ち、安心して後半に食べすぎたせいで、体重は本来の体重よりも+2kg……。
食べ過ぎによる体の重さがたたり、3時間10分を切る目標だったレースは、30km地点でお腹下しにより12.195kmは苦行のウォーキング。
あのときの悔しさは、今でも忘れていません。
プチカーボローディングも、それほど意識してはいません。日ごろから“食べる”というタイプのランナーはそちらの方が、日ごろの生活どおりでリラックスできます。
ただ、日ごろあまり炭水化物を摂らない、あるいは減量をしているというランナーは、意識して炭水化物を組み合わせた方がいいかもしれませんね。
個人的なおすすめは、
- モチ+パスタ+お米
です! ちなみに日曜日がフルマラソンだった場合、適度にカステラなども食べたりしますが、レース直前は甘いモノは食べないようにしています。
詳しくは、インスリンショックでお調べください。簡単に言うと、早めにガス欠が起こってしまいやすくなります。
マラソン直前の週で疲労抜きをあまりしない理由
疲労抜きには「向き・不向き」に個人差があります。
筆者の場合は太りやすい体質で、しかも日ごろから大食い。なので、疲労抜きに徹すると体重が簡単に増えて、レース当日は体が重いままペースが思ったように上がらずに終わることが多いです。
ただこの理由には、体重以外にもいくつか理由があるんです。
- レース当日に軽すぎる脚で後半失速
- バネで走りやすくなってしまう
- ポジティブスプリットになりやすい
最近は流行りのネガティブスプリットですが、前半にバネがある状態だと、レースによる興奮も重なってペースがグイグイ上がりますよね。
5km地点で、「あ……オーバーペースだった」と気付いた時に修正できるかどうかですが、これは意外と勇気がいるものです。
そのためには、直前にピリッとした刺激を脚に残しておくことがおすすめ。そのために、レース1週間前の調整として、下記のような練習にしています。
- 8日前: 10kmタイムトライアル(全力)
- 7日前: ジョグ(40-60分程度)
- 6日前: レースペース走15km(想定レースペースよりやや速め)
- 5日前: ジョグ(30-60分
- 4日前: ジョグ(軽め)
- 3日前: 15km走(快調ペース→全力5km→ジョグ5km)
- 2日前: ジョグ or レスト
- 1日前: ジョグ5km程度+ウインドスプリント 200m5本まで
このメニューの怖いところは、張り切りすぎて直前に故障しやすいということ。
なので、6日前のメニューと3日前のメニューは特に、室内で補強運動+ストレッチで体を温め、必ず走り始めは体の調子を確かめながら走ることが必須です。
このメニューで当日を迎えると、体重が多く増えすぎていることもないので筆者向けです。
この練習をこなしながら、お酒やご飯は3日前までは通常通り。
3日前からは、カフェイン抜き+アルコール抜きは意識するようにはしています。
そもそもカフェイン抜きは、マラソン当日の尿意対策と割り切って、アルコールに関しては「食べすぎない」という意識というものだけです。
ウォーターローディングやアミノ酸ローディングは、なんか面倒なのでやってません。
ちなみに上記の練習方法は、あのQちゃんの元師匠の小出さんの書籍にあるものと近いです。
それよりもやや軽めの設定なので、トップランナーは直前までギリギリで調整しているのがわかりますよね。
(ただし、直前の練習のしすぎは故障面でNGです)
マラソン前の調整でのマッサージについて
フルマラソン前、マッサージをされるという方も多いでしょうが、筆者はあまりおすすめしません。
理由としては、いわゆる筋肉をほぐすマッサージは、筋肉がフラット~軽めの状態になってしまうため。
疲労は抜けて、レーススタート~前半までは気持ちよく走れるものの、途中で脚が重くなる可能性もあります。
これは、日頃練習で培っている筋力と着地の接地による筋肉の使い方が、普段よりも衰えるのかなというのが個人的な感想です。
衰えるというのがやや認識が違うんですが、要はフルマラソンに耐えうる筋力の使い方を「リセットされた筋肉」がうまく適用できない可能性を考えています。
なので、筆者は直前の2日前にはマッサージよりも、カイロプラクティックや整体で体のバランスを整えることにしています。
大事なのが、マッサージや整体などをしても、個人的には翌日に「ウインドスプリント」で刺激を入れておくということ。
レース当日の呼吸がやや楽になる点と、脚に重みが残っているのがポイントです。
マラソン前日に眠ることができないための直前対策!?
マラソン前日は興奮状態なので、交感神経優位のまま。ですので、本来夜に出るはずの副交感神経が出にくい状態になっています。
この状態だと、ふとんに入っても寝付けないなんてことになりますが、これはこれでいいと割り切っています。
ただし、土曜日は早起きして、土曜日の夜は眠くなる体勢を作ること。
眠りは浅くても、眠りにつくことはできます。筆者の場合はついつい“寝ながらスマホ”も多いのですが、これも控えたほうがいいでしょう。
中には、睡眠導入剤を使うなんてアスリートもいますが、大事なのは体のリズムを早起き→早寝にして、日曜日のレーススタートには体がきちんと起きた状態になっておくことです。
これを書いている筆者自身、1週間後のフルマラソンでサブスリーを目指しています。
練習では単独で10kmを37分台、20kmを1時間18分、30kmを2時間3分で走ることができていても、何が起こるかわからないのがフルマラソンの「恐怖」でもあり「醍醐味」でもありますよね。
筆者もひそかにビビりまくってます。
ただ、レース1週間前は「気が気でない」という方も多いですが、普段通りに生活をするのがもっとも大事です。
そういった意味でも、筆者はカーボローディング、アルコールを1ヶ月前から抜く、食事制限なんてことはしません。
何ごとも楽しむのが一番では? 普段通りに過ごして、楽しいフルマラソンにされてくださいね。
(個人的な調整なので、自己責任でお願いします!)
「初フルマラソン」で注意すべき点
“初フルマラソン”の方向けの心構えをご紹介します。
序盤の「飛ばし過ぎ」に注意
“これが初フルマラソン”という開放感で、大多数の人が“オーバーペース”で入ってしまいがちです。
多くの“初フルマラソンランナー”は、30kmまでに気持よく走り、そしてそこから失速していきます。
どのブロックでスタートするかにも左右されますが、どうせ走るのであれば42.195kmを気持ちよく走りきりたいですよね。
フルマラソンは“我慢”が大事だといわれます。
マラソンで頑張るのは30km、あるいは35km以降です。それまでは調子が良くても、ペースを上げないという“我慢”を心がけてみてください。
練習を続けてきたランナーの方であれば、気持よく35kmからペースも維持できるはずです。
フルマラソン前だからといって「特別なこと」はしなくてもOK
フルマラソンは過酷なスポーツです。
「走れるかどうか、不安でいっぱいだ」という方も多いはず。筆者も、フルマラソン前はいつになっても神経質気味になります。
ただ、神経質だからといって普段と違うことをしすぎるのもどうかな?と思うんです。
ランニング雑誌や、ネットの情報では、レース前は“カーボローディング”や“ウォーターローディング”をして、練習量は“激減させる”とあります。
確かに、カーボローディングで体内にグリコーゲンを蓄積させて、本番当日のエネルギー切れを防ぐことも大事です。
また、ウォーターローディングで体内に水分を満たすことも大事です。
でも、カーボローディングは“体調を崩しやすい”といった弊害や、“食べ過ぎて太りすぎた”ということもあります。
また、ウォーターローディングで水を飲み過ぎても、どうせ尿として出る方が多いです。当日の朝、脱水症状が怖くて水を飲み過ぎて、スタート前にトイレが我慢できなくなれば本末転倒。
何ごとも、“ほどほど”が大事なんです。
いつもどおりの生活で、前日には炭水化物の比重を増やすとか、レースの朝には経口補水液を飲むぐらいでOKです。
もちろん、ベテランランナーの方が“自分にあった調整”をルーティンすることには反対ではありません。
初フルマラソンの方は、体にどんなことが起こるのかなどが不安だったりしますが、走ってしまえばどうにかなります。
神経質になる方が、逆効果だったりもします。
フルマラソン前日や当日の朝に気をつけたいこと
“特別なことはしなくてよい”と主張はしますが、筆者が唯一気にしていることがあります。
“マラソン当日の快便”です。
これ、かなり大事です。
フルマラソン前は、緊張なども重なって、当日の朝に“便通”がよくないという方もいます。
筆者は過去、フルマラソンでお腹を壊したことでペースがガタ落ちし、この対策だけはしっかりしています。
どうしても出ない時は、左のお腹の下部を優しくノックするように叩くと、便通もよくなりますよ。
そのためには、“整腸剤”を使用するのもありだと思います。また、レース前に、『ストッパ下痢止めEX』などの下痢止めを飲むのも一つの手段です。
レース中にお腹を痛めるということは、腹筋がまったくつかえなくなります。
ただ、普段から試していないことを、当日いきなりするのはオススメできません。
レースまでに、整腸剤の効果を試すとか、下痢止めを使って体に支障が出ないかなどを確かめる必要はあります。
ただ一点注意していただきたいのが、“無理やり出す”薬は、当日の脱水症状の原因にもなります。
あくまで、“ナチュラルな排便”を引き起こす手段を用いてくださいね。
マラソンのトラブル対策5つ
ぜひ皆様にも気をつけていただきたい「マラソンのトラブル」をご紹介します。
マラソンで足が攣るランナー多し
フルマラソンでは、“足が攣る”ということが、大きな失速の原因になることも多いです。
原因は人によって様々ですが、多くは「水分補給不足」「オーバーペース」「脱水症状」等によって起こりがち。
特に、記録を狙うランナーが陥りがちなのが「オーバーペース」です。
実力に見合ったペースで走ることができていないと、筋肉が収縮、痙攣してしまうというケースもありますよね。
いったん足が攣ると、ペースメークやリズムを戻すのに苦労しがちです。
- きちんとペース設定をして「我慢」のレースを
- 水分補給は寒いマラソンでもきちんと行う
- 芍薬甘草湯をレース前に摂取
特に、東京マラソンや大阪マラソンなどは、高速コース+気分の高揚で、練習時以上のペースで走ってしまいがちです。
気付いたときには歩いていたなんてことにはならないよう、序盤はあくまで“抑える”ということが大事なんです。
汗で体が冷える…低体温症になって体が痙攣
実は首や足首が万全でもないのに、今回、プレッシャーをかけながら走った結果、35kmで棄権の宣告をした筆者。
ただ、なぜか審判のおじいさんに「諦めるな!」と言われ、苦笑いの筆者。朦朧としながらゴールまで歩いたのでした。
すでに交通事故で痛めた足を引きずった結果だったので、走ることができません。
仕方なく朦朧と歩いていると、今度は「寒さ」が体を襲ってきます。
そんな状況で起こりがちなのが「低体温症」。筆者は41km地点で、気を失って介抱されていました。
気を失った原因は、体が不調だったこともあることが引き金になった「低体温症」ですが、箱根駅伝のランナーもよく低体温症でタスキがつながらなかったというトラブルがあったりします。
ちなみに介抱してくれたのが、高校の時にいた先生だったのがとんでもない偶然。感謝してもしきれないです。
そのまま気を取り戻して、歩いてゴールしたのでした。
走った後、つい歩きがちなランナーは「低体温症」には気をつけてください。また、水分補給はしっかりして、筆者のように意地にならずに、「棄権」も頭に入れてくださいね。
ハンガーノックは多くのランナーのトラブルに
あまりカーボローディングにはいい思いをしたことがない筆者ですが、あまりに食べなさ過ぎると、たいていはフルマラソンではハンガーノックというトラブルになりがちです。
特に、日ごろダイエットをしているランナーは要注意。
今回、筆者がフルマラソンをなめていたように、フルマラソンをなめていると“万全ではない状態”では、トラブルの可能性はかなり上がってしまいます。
ハンガーノックを防ぐには、きちんとした前夜からの食事も大事です。
- 前夜はうどん・お米・お餅
- レース当日の食事も炭水化物メインで、食物繊維はNG
- レースの4時間前には完食しておく
- エネルギージェルなどでエネルギー補強はしっかりと
特に、4時間から6時間で走られる方は、しっかりとカーボローディングをしておくのも大事でしょう。
マメ大丈夫?足裏の摩擦で起こるマメのトラブル
足裏にマメができると、着地するのも苦痛になります。
なので、しっかりとテーピングをしておくことをおすすめします。
日ごろの練習で、「どこにマメができやすいか」をしっかりと把握し、カイロプラクティックなどで「テーピングの方法」を習っておくのも大事です。
マラソンを走るなら「気持ちの余裕」は持とう
被害者意識は捨てているとはいえ、やはり体の調子がよくなかったことが顕著に出た愛媛マラソン。
人間って心に余裕がないと、ついつい体の細かな不調に鈍感になりがちです。
筆者の場合は、「どうしても走りたい」という思いで、死んでもいいと思って愛媛マラソンに出走したら、本当に死にそうになりました。
レース前などは、特に神経質になりがちですが、「マラソンは楽しいこと」と思って、日ごろから譲り合いの気持ちを持って、常に自分に余裕を持たせておくことが「マラソンのトラブル回避」で最も大切なことかもしれませんね。
フルマラソンはなめては痛い目に合います。ただ、走り方によっては“体のリハビリ”にもなるマラソンレース。
マラソンを通して癌が治ったといった金哲彦さんなどがいい例ですよね。
ただし、自分の体調を無視してレースに強行するなどすると、筆者のように途中で全身痙攣などといったこともありえます。
「おかしいな?」と思ったら、必ず棄権をすることと、日ごろから自分の“心身の調子”を見極めるように、「楽しいマラソン」でトラブルを起こさないようにしてくださいね。
また、あくまでも「ランニング」や「ジョギング」「マラソン」は、体が資本であることも覚えておきたいところです。
駅伝・マラソン 「緊張」の対処方法&利用法
冬本番といえる12月・年の瀬になると多くなるのが「マラソン」はもちろんのこと、「駅伝」でもあります。
マラソンと駅伝の両方を体験したランナーの方なら実感されたこともあるかと思いますが、駅伝とマラソンでは“緊張の利用方法”がやや異なるのが面白いところです。
- 「マラソン前に緊張するのだけれども、どうしたらいい?」
- 「駅伝前の緊張感を和らげたい」
こういう声は多いものですが、むしろその“緊張感の利用”をしてこそ、マラソンや駅伝では自分の最大限の能力を発揮できるはずなんです。
そもそも「マラソン前・駅伝前に緊張する」の何が悪いのか
筆者もいわゆる“緊張しぃ”で「あがり症」まで経験したことがあるからこそ分かるのですが、マラソン前と駅伝前は“過緊張”で眠れないことが多かったです。
また、過緊張のせいで神経過敏になったり、やたらイライラしたりした経験もあり、家族からは「マラソン前は話したくない」とまで言われたことだったります。
そもそも駅伝やマラソン前、ランナーは「なぜ緊張するのか?」を考えることから始めることも大事。
そもそもランナーは「真面目な人」が多く「責任感が強い人」が多いのも特徴です。日本人が「駅伝」にハマるのも、実はこういった性格が関係していることも多いはずです。
人間は緊張すると「ノルアドレナリン」という物質が脳から出ます。
ノルアドレナリン=悪いイメージをもつ人も多いですが、確かに過度なノルアドレナリンの分泌=恐怖心の芽生えやイライラするという、いわゆる正常性を失う感情を抱きがちなわけです。
これが「自分は緊張している」=「不安な感情や恐怖心・イライラを異常に感じる」=「普段の自分ではない」という思考回路から“緊張を避けよう”としようとする心理があります。
ただ、恐怖心を覚えようが、イライラしようが、実はその感情に支配されようとする自分を“意識しすぎること”が過緊張につながってしまうんです。
ほどよい緊張感は「パフォーマンスが発揮できる」と言われますが「過緊張」だと、想定外の動きをしてしまったり、練習でできることができなくなったりします。
なので、マラソン前や駅伝前は「緊張」を上手に利用することが好走の秘訣になります。
駅伝前日から当日の「緊張」の対処法
まずは「駅伝前」の緊張感から考えてみましょう。
前出のように、緊張すること自体は何ら問題がありません。駅伝で問題になるのは、例えば「過緊張」によって起こる、下記のようなパターンです。
- 緊張しすぎて前日に体調不良に陥る&全く眠れない
- 緊張しすぎて3日前から当日までオーバーワークになってしまう
- 心拍数が上がりすぎて、常にドキドキして吐きそうになる
- 当日、頭が真っ白になって、予定していたことが全くできなくなる
- ネガティブな感情まで覚えてしまう「周囲が自分より速い」と劣等感を覚えてしまう
他にもあるでしょうが、要は「過緊張」=「自分自身が客観視できない状態」のことだと言えば想像できるかもしれません。
そこを踏まえると、駅伝においては「前日から当日の行動」と「慣れ」を意識することが大切です。特に駅伝は「襷をつなぐ」という意識が強いため、責任感が強すぎる人ほどプレッシャーに感じやすいものです。
上記を踏まえると、駅伝においては「過緊張で自分を見失うこと」が、いわゆる“失敗例”につながることが多いです。
- 想定していたラップタイムより速く入ってしまい、後半に潰れてしまう
- 目標としている選手にこだわりすぎて、自分の体調を客観視できない
- 排便・尿を意識しすぎて、タスキリレー直前でトイレにこもってしまい「襷リレーの失敗」につながる
- 過緊張で体が硬くなり、抑えすぎてそのままペースが上がらなかった
- 過緊張による発汗で脱水症状に陥った
何より多い失敗例が「自分の力量以上にハイペースで入ってしまい、後半潰れてしまう」という例です。
これは緊張感を覚えやすい・覚えにくいという性格を抜きにしても、多くの人が経験することです。ただこれは、「駅伝においての緊張」を知っておけば防げることが多いです。
駅伝はある意味では「チームスポーツ」ですから、自分の失敗=全員の失敗という、野球のような連帯責任を感じやすいものです。個人的に言えば、まずはその意識を払拭することが“過緊張を防ぐ”ということにつながるはずなんです。
確かに「襷」をつなぐというチームスポーツですが、走っているときはあくまで一人です。周囲の駆け引きはあるでしょうが、襷をうまくつなぐことができるかどうかは、自分自身の走りでしか返すことができません。
なので、中学・高校で教え込まれる「チームスポーツの大切さ」よりも「自分自身の走りの良さ」に意識を置くのも、駅伝では好走につながります。
他にも、
- 緊張している自分を楽しむ
- 駅伝中継所に早めに到着しておく
- 「自分が一番速い」という根拠のない自信を持つ=アドレナリンを放出させる
- コースのポイントを前日に車で見ておく(余裕があれば試走)
- 遠い場所での駅伝であれば、前泊して時間の余裕を作る
- アップは時間の余裕を持って行う(タスキリレー1時間前想定)
- 当日は想定より早起きして、排便の不安を取り除く
- アップからタスキリレーまで、体が冷えないように体を動かす
といったことも有効的でしょう。
駅伝前とマラソン前の「緊張の利用」の違い
特に「フルマラソン前」というのは、1週間前から緊張が続く人も珍しくないのでは?
42.195kmという距離は“一般的に言えば”長すぎる距離を走り続けることなので、「うまく完走できるかどうか」という緊張感を強くもつ人も多いでしょう。
フルマラソンにおいては主に……
- 目標としているペースで走ることができるかどうか
- 30km以降、あるいは35km以降に失速しないかどうか
- 本当に完走できるかどうか(ビギナーランナーは特に…)
この不安感が“開放される瞬間”、味わった人も多いのでは? ずばり、スタートを切ってしまえばそれまでのナーバスな気持ちは払拭されることが多いです。
これがもし「過緊張」「イライラ」といった不安感が強い場合、自分の力量を見失ってオーバーペースになるパターンがほとんどです。
ハーフ地点までは力量以上の走りができても、25km…30km……と失速していく失敗レースになれば、それ以降が地獄が待っていますよね。
駅伝前とマラソン前の「緊張」は、筆者が考えるには“使い方”が違うことも、共通点があるのも知っておいていただきたいです。
駅伝前の緊張感は、そのまま「勢い」で跳ね返すことができることが多いです
マラソン前の緊張感は、そのまま「勢い」で跳ね返すと完走できないことが多いです
これが「駅伝・マラソン」の緊張の違いだと言えるものの、距離の短い駅伝でも「後半に失速」というパターンがあります。
結局の所、「緊張の共通点」は駅伝にもマラソンにもあるものの、マラソン前は駅伝とはやや異なった対処も必要になってきます。
駅伝前もマラソン前も「緊張感」はどうすればいい?
駅伝前の緊張の利用は前述したものの、「マラソン前の緊張感のほぐし方」を探しているランナーは多いでしょう。
経験則ですが、筆者の場合は「フルマラソン前の緊張」は“意識しすぎることをしないこと”が最も大事だと思っています。
そもそもジタバタしても、1週間前であればピーキングに対してはやや神経質にならざるをえなくても、いいタイムで走ることができるかどうか(完走できるかどうか)は当日になってみないとわかりません。
また筆者の場合ですが「特別なことはしない」ということも意識しています。要は、いつもどおりの練習をして、いつもどおりのジョグでの集中を高めて、いつもどおりにおいしいご飯を食べて、しっかり眠る。
筆者の場合は「アルコール」を抜いたこともありますが、結果的にはストレスを覚えて逆効果になったこともあります。
こういった「日頃のルーティンを繰り返す」ということも、フルマラソン前の緊張感をほぐすことになり、“ほどよい緊張感”を当日に導くことができるようにもなります。
何度も言っているように、「過緊張」は自分の実力が出にくい場合が多いです。
なので、それを防ぐためには「ほどよい緊張感」を意識するマインドを持つことが、フルマラソンでも好走につながりやすいですよ。
- 自分がマラソン前に緊張していることをナーバスに思わない
- 「いつもどおり走ることができれば大丈夫」という心構えを持つ
- 過緊張になって「イライラ」「不安感が強い」ということにならないように注意する
- 駅伝前もフルマラソン前も「行動予測」で早め早めの行動を心がける(時間的余裕を作る)
- あくまで「楽しむ」という意識は大切
結局の所、駅伝前もマラソン前も緊張するものの、要はスタンスがやや違うだけで「マインドは共通することが多い」と覚えておきたいですよね。
また、「駅伝もマラソンも“個人的に楽しむこと”」を意識さえすれば、プラスの意味での緊張感を覚えることが多くなるでしょう。
マラソン大会前の緊張をどうにかする方法まとめ
ランナーは真面目な人が多いです。また、日本人の気質からすれば「駅伝」というのはプレッシャーを感じやすいものです。
ただそこを逆手に取ることができれば「ほどよい緊張感」で、レースをより楽しめることができます。
駅伝もマラソンも“楽しんだもの勝ち”という意識を強く持ち、ほどよい緊張感でレースに臨むようにしたいですね。