ランニングの単独走とは?グループ走との違いやトレーニング効果まとめ
びわ湖毎日マラソンも終わり、いよいよフルマラソンシーズンも佳境といったところです。
ここ数日は暖かい日も続いて、来期に向けて改めて練習をスタートという方もいるでしょうね。
特に、今シーズンに納得できないレースが続いた方には、もう2017年を意識したトレーニングをされているのでは? 失敗レースというのは誰でもあるもの。ただ、“納得がいかない”というのは、ランナーにとってはつらいものですよね。
筆者の場合、己のメンタルの弱さで“レース中に歩いた”ということが数回。この時が最も、納得がいきませんでした。
「歩きグセを直したい」とか、「勝負どころでズルズルとペースが落ちてしまう」というシーズンになった方は、来シーズンのために“単独走”をオススメします。
一人で追い込めないとレースでは凡走しやすい?
ジョギング仲間や、ランニングサークルに入ると、ポイント練習でも皆で走れるのでパフォーマンスもアップしますよね。
「普段より追い込める」
これは間違いなく、練習効果としては高いものです。
ただし、これに慣れてしまうと、レースで良くない影響が出るパターンも。
- 誰かと一緒じゃないと最大限のパフォーマンスが発揮できない
- ペース感覚が身につきにくい
練習ではグループで走ることができても、マラソンとなると自分との戦いですよね。もちろん、レースで一緒に引っ張りあったりすると、好タイムが出やすいともいわれます。
ただ、マラソンは基本的に、頼りになるのは自分の体だけ。
そんなとき、ふと思うようにいかないレース展開になると、ついつい走るのをやめてしまう。実は過去の筆者がこれに当てはまっていました。
その時は“単なる練習不足”ということもあったのですが、練習中に“一人で追い込めなかった”ということが考えられました。
集団走では得られない「単独走の効果」
集団走は追いこみやすい反面、誰かがいないと追い込めないともいえますよね。
単独走の場合は、苦しいと途中でやめられます。ただ、こちらも違う言い方をすれば、ペースが落ちても自分の粘りで立て直すことができ、それがメンタル強化にもつながります。
単独走は言い訳ができるので、ポイント練習では特にきついですよね。
「今日は調子が悪いから」とか、「怪我が怖いから」という“心のブレーキ”がききやすいので、なかなか一人で追い込んだ、納得のいく練習は難しいともいわれます。
ただし、これを払拭できれば練習効果は維持でき、またメンタル強化にもつながるんです。
「もう腕振りができない……。あと1周だけど、もうやめよう」
そんな考えが浮かんできたら、“根性”でカバーです。精神論があまり好きではなかった筆者ですが、単独走で追い込むことで“我慢グセ”が身につきました。
「ここで止めなければ、もっとレベルアップできる!」
つらくなれば、ネガティブ要素は一切合切、思考から消し去るんです。
「頑張る」だとか、「努力」が大の苦手な筆者ですが、走る練習をするときだけは、この考えを捨てずに自分を追いこみます。
その結果、得られるメリットはかなり多かったです。
- 集中して単独走することで、ペース感覚が身についた
- レース途中で止めたくなっても、立て直しを図るように思考転換できてきた
- 周囲が気にならなくなったので、自分の走りに集中できるようになった
- レースでは普段とは違って集団で競争できるので、アドレナリン効果が倍増する
ただ、単独走だけでは“客観的な練習効果”が得られにくいのが難点です。
たとえば、チーム練習であれば、誰かが自分の走りを見てくれて、フォームのアドバイスをくれたりもします。また、自分の今の走力を客観的に測ることもできますよね。
集団走をしなさすぎるのも、やや考えものでしょうか。
ランニングの単独走まとめ
単独走のススメ、いかがでしょうか。
「一人では最大限の走りができない」だとか、「レースになると、普段の走力が発揮できない」という方は、もしかすれば一人で走る能力が身についていないだけなのかもしれませんよ。
集中して、自分の体と対話しながら単独走をするのも大きな練習効果があります。
仲間と楽しく、あるいは切磋琢磨するのもいいですが、自分とひたすら戦う“単独走の練習”も取り入れてみてはいかがでしょうか。