上体起こしの平均はどれくらい?記録を伸ばすための5つのコツも解説

上体起こしは、腹筋運動の回数を記録する体力テストです。
普段から腹筋のトレーニングを取り入れている人は苦手意識が少ないかもしれませんが、「平均回数まで達成できない」と伸び悩んでいる人もいるはずです。
この記事では、上体起こしの年齢別の平均回数や、上体起こしの記録を伸ばすためのコツを紹介します。
体力テストにおける上体起こしには、体力テストならではのルールがあります。
そのため、そのルールをふまえてしっかりと対策をしておくことで、普段から腹筋運動をしていなくても記録が伸びる可能性が高いです。
「上体起こしの記録を伸ばしたい」「すぐに実践できるコツを知りたい」という人は、ぜひ参考にしてください。
上体起こしとは?どんな能力を測る?
上体起こしとは、仰向けの状態から何回上体を起こせるかを計測する体力テストです。
上体起こしは30秒間と決まっているため、30秒間で何回腹筋運動ができたかを記録します。
上体起こしでは、上体起こしに必要な筋肉がどれだけ備わっているかの「筋力」と、その筋力をどれだけ持続させることができるかの「筋持久力」を測っています。
つまり、日頃からトレーニングをしていて筋力が備わっていても筋持久力がなければ、好成績を残せないということです。
新体力テストにおける上体起こしのルールは以下の通りです。
<上体起こしのルール>
- 2人1組でテストをおこなう
- 1人は補助者となり、テストをする人の両膝を抱え込んで固定する
- 両手は軽く握り、両腕を胸の前で組む
- 膝の角度は90度にする
- 両肘が両ももにつくまで上体を起こすこと
- 背中がマットに着くまで仰向けに戻ること
補助者が両膝を固定してくれるなど、新体力テストならではのルールもあります。
細かいルールをしっかり確認し、本番に備えましょう。
上体起こしの平均記録は?年代別に解説
ここからは、上体起こしの平均記録を年代別に解説します。
平均記録は、体力・運動能力調査(2022年度)の結果を参考にしたものです。
年齢 | 男子(回) | 女子(回) |
---|---|---|
6 | 11.82 | 11.77 |
7 | 14.45 | 13,63 |
8 | 16.05 | 15.70 |
9 | 17.96 | 17.27 |
10 | 20.01 | 18.50 |
11 | 21.63 | 19.48 |
12 | 23.68 | 19.93 |
13 | 26.59 | 22.54 |
14 | 28.63 | 24.00 |
15 | 27.63 | 21.84 |
16 | 29.22 | 23.21 |
17 | 30.38 | 23.68 |
18 | 28.69 | 23.05 |
19 | 28.62 | 22.91 |
20-24 | 28.63 | 21.19 |
25-29 | 28.03 | 20.08 |
30-34 | 26.65 | 18.11 |
35-39 | 25.46 | 16.96 |
40-44 | 23.44 | 15.90 |
45-49 | 22.60 | 15.56 |
50-54 | 21.76 | 14.63 |
55-59 | 20.37 | 13.67 |
60-64 | 19.01 | 13.11 |
65-70 | 16.11 | 11.35 |
71-74 | 14.62 | 10.79 |
75-79 | 12.42 | 9.25 |
上記の表を見てみると、10歳〜11歳頃までは男女に回数の差がさほどないことが分かります。
12歳頃から男女に回数の差が見え始め、4回〜8回程度男子のほうが回数が多いです。
平均回数のピークは男女ともに17歳頃で、高校生くらいだと分かります。
17歳男子は平均回数が30回を上回っており、1秒間に1回上体起こしをしている計算です。
それ以降は、年齢を重ねるにつれて男女ともに平均回数が少なくなっていき、男子は50代、女子は30代頃に10歳くらいの子供と同じ程度の運動能力に戻っています。
年齢と平均記録を見比べて、現在目標とすべき回数を確かめてみてください。
上体起こしの5つのコツ
上体起こしは、どのようにすれば回数が伸びるのでしょうか。
上体起こしは「ただ腹筋運動をすればいい」というわけではなく、回数を伸ばすためのコツが存在します。
ここでは、上体起こしのコツを5つに分けて解説します。
<上体起こしのコツ>
- 補助者にしっかり膝を押さえてもらう
- テスト前のストレッチを怠らない
- 上体を起こすときは反動を利用する
- 呼吸のリズムを一定にする
- 顎を引き、おへそを見るようにする
コツ1.補助者にしっかり膝を押さえてもらう
補助者に「強めに膝を押さえて」と言っておくことがポイントです。
膝を固定してもらいながら上体起こしをする機会はあまりないかもしれませんが、膝を固定してもらうことで上体を起こすのがとても楽になります。
「膝を固定してもらう」というのはルール上決まっていることなので、ここで強く押さえてもらえないと勿体無いです。
どの人を補助者に選ぶかも、記録を伸ばすうえでは重要なポイントだと言えるでしょう。
コツ2.テスト前のストレッチを怠らない
体力テスト前、必ずストレッチをおこなうようにしましょう。
ストレッチをすることで、怪我をできるだけ防げるメリットもありますが、全力で動きやすくなるメリットもあります。
ストレッチをして筋肉をほぐしておくことで、上体起こしの柔軟な動きや、激しく早い動きがしやすくなりますよ。
上体起こしでは、主に足や首のストレッチをおこなうといいでしょう。
コツ3.上体を起こすときは反動を利用する
上体起こしでは、30秒間で何回腹筋運動ができるかを記録します。
そのため、できるだけ回数を伸ばすためには、背中がマットについたら休む暇なく腹筋運動を続けることが大切です。
少しでも体力を温存させておくために、上体を起こす際には反動を利用しましょう。
すでに仰向けになっている状態から上体を起こすのと、反動を利用して上体を起こすのとでは、楽さが違います。
反動を利用したほうが、無駄な力を使わずに上体を起こすことができるのです。
反動を利用するためにも、マットに背中がついたら休まず、テンポよく上体を起こすことが大切です。
コツ4.呼吸のリズムを一定にする
上体起こしをする際、息を止めたままでは記録が伸びにくいです。
呼吸のリズムを整え、できるだけ一定にして回数を伸ばしていきましょう。
上体起こしのおすすめのリズムは、上体を起こす時に「息を吐き」、そこから仰向けに倒れる時に「息を吸う」方法です。
息を吐く時は力を発揮しやすいと言われているため、より力を使うほうで息を吐くといいでしょう。
そうすることで、より楽に上体を起こすことができ、リズムも一定になるので記録も伸びやすくなります。
コツ5.顎を引き、おへそを見るようにする
上体起こしでは、顎を引いておへそを見るようにしましょう。
「顎を引く」動作がわからない場合には、おへそを見るよう意識してみてください。
顎を引く理由は、頭をマットにつけないようにするためです。
上体起こしでは、背中はマットにつけなくてはなりませんが、頭までつけるルールはありません。
頭をマットにつけてしまうと、頭の重さによって上体を起こす際に更なる力が必要となります。
顎を引いておくことで、上体をより起こしやすくなり、回数も伸びやすくなるでしょう。
まとめ:上体起こしはルールに合わせた対策が必要!事前練習をしっかりしておこう!
上体起こしは、ただの腹筋運動ではなく、「補助者に膝を抱えてもらうこと」「背中をマットにつけなくてはならない」といった体力テストならではのルールがあります。
普段腹筋運動に苦手意識を持っている人でも、補助者に膝を固定してもらうことによって、普段よりも楽に腹筋運動ができるかもしれません。
そのため、上体起こしで記録を伸ばすためには、ルールに合わせた対策が必要です。
しっかりと対策をしておけば、補助者がどれくらいの力で膝を固定すればやりやすいか、どんなペースであれば途中でスタミナを切らさずに最後までやり遂げられるかが分かります。
事前練習を重ねて、持っている力を最大限発揮できるよう、本番に備えましょう。
この記事を書いた人

- → 広告掲載について